「親子で食育!三陸と福島をつなぐ藻塩づくりを漁師と体験!」その3

11月24日、連携支援制度を用いたイベント
「親子で食育!三陸と福島をつなぐ藻塩づくりを漁師と体験!」が、都内にて開催されました。


【イベント】親子で食育!三陸と福島をつなぐ藻塩づくりを漁師と体験!
【開催日時】2018年11月24日(土)12:00-14:00
【開催場所】東北酒場 トレジオンポート(東京都 港区赤坂3-12-18第8荒井ビル2F)


主催団体であるフィッシャーマンズ・リーグのメンバー、山徳平塚水産株式会社の平塚隆一郎氏、株式会社シーフーズあかまの赤間俊介氏のお二人に、食育の重要性や今後の活動についてインタビューをしました。

―若い世代との交流で感じた食育の重要性

(平塚)我々の活動は、今回のように都内で開催するもの以外にも、地元の大学と提携しての商品開発などがあります。商品開発に参加いただいている学生の方々の昼食を聞くと、ファストフード中心の方がほとんどなのです。


彼らよりも上の世代は、年齢を重ねるにつれて食事を肉中心から魚中心に切り替えるということもあったでしょう。しかし、幼少期から魚を食べたことのなかった世代が、大人になった時に魚を食べるでしょうか。


魚は良質な脂を持ち、健康面でのメリットが数多くあります。しかし、「体にいいから食べる」というだけでは、薬やサプリメントを摂取するのと同じでしょう。魚は体にいいだけじゃなく、とても美味しいものだ、という経験がとても重要なのです。


実は本日、このイベントの後には大人向けの食育イベントも開催いたします。しかし、やはり我々が一番力を入れているのは子供達の世代です。


魚や海由来の食べ物は美味しいという体験を、小さい頃から積んでほしいと考えています。そのことが、長期的な視点で水産業を盛り上げることにもつながりますので。


―食育イベントの面白さや発見

(赤間)食育をはじめとした子供向けイベントでもっとも面白いのは、子供達の反応です。 今日のように実際にお塩をつくるというリアルの体験を通じて、子供達は「知らなかった!」という素直な反応を見せてくれます。


短期間で藻塩を作れるようにしたアイデアも、彼らに知ってもらいたい一心で考え、改良を加えました。


もともと私達は生産・加工・販売を一貫して行っているので、普段の藻塩づくりの500分の1のスケールで再現できるのではないかとは思っていたのです。


それがこうして身を結び、子供達に知ってもらえたということに喜びを感じます。食塩にはない藻塩ならではの色味。マグネシウム・カルシウム・カリウムといった豊富なミネラルの風味。


その良さを消費者である参加者の皆さまに知ってもらえたのは、生産者としてもやりがいにつながります。連携支援制度は、こうした啓蒙活動を続ける上でとても重要な存在ではないでしょうか。


―今後の課題

本イベントでは、藻塩の他にも茎わかめや昆布、ぎばさ(和名アカモク)の佃煮、大曲浜産の皇室献上海苔、金華サバ、そして福島県相馬市の農場で育まれた土垂や福島のお米天のつぶなど、豊富な食材を用意、ご提供しました。


食育には、食材の食べ方・使い方のアイデアを提案し続けることが重要です。地元三陸で開催した「石巻おでんプロジェクト」では、現地の加工品であるちくわ、さつまあげなどを使った料理コンテストなども開催しました。


こうした練り製品に限らず、食材の「食べ方」を知らない人が増えています。魚介料理のレパートリーが少なければ、食材への需要も伸びないでしょう。


それをどう伝えるかが、我々の課題です。今回の食材に限らず、調理法のアイデアは山ほどあります。それを継続的に伝える場を、模索していきたいです。


震災後、種苗開発が進んだことでわかめをはじめとした沿岸養殖漁獲物の品質は、格段に向上しました。同時に、食材の良さも伝えられればと思います。


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