【Beyond 2020(6)】地域資源を生かした教育を世界に誇る日本ブランドに

東北復興新聞


公益社団法人MORIUMIUS 理事 油井元太郎

公益社団法人MORIUMIUS 理事 油井元太郎氏


1975年東京生まれ。幼少期からアメリカで生活し、中学・高校は日本で過ごす。その後、米ペンシルバニア州レバノンバレー大学音楽学部を卒業し、ニューヨークで音響の仕事やテレビ局に勤務。退社後、2004年にキッザニアを日本に導入する株式会社キッズシティージャパンの設立に関わる。2006年にキッザニア東京を、2009年にキッザニア甲子園をオープンさせる。震災後、仙台市出身の友人である立花貴とともに、雄勝町で中学校の給食支援や学習支援などを実施。2015年7月、築93年の旧桑浜小学校を改修し、こどもの複合体験施設「モリウミアス」をオープン。現在、同施設のラーニングディレクターとしてこども向けのプログラム運営・宿泊を統括している。


ー”あれから” 変わったこと・変わらなかったことー

ニューヨーク、ロンドンから、限界集落の町へ

ニューヨークやロンドンなど世界中で長く生活してきた私が、震災で人口が1000人以下にまで減少した”限界集落”と呼ばれる、縁もゆかりもなかった雄勝町を「今の居場所」と感じている。震災がなかったら、今この場所にはいないだろう。予期せぬ変化と出来事だった。友人の立花を支えようと急遽降り立った東北、そして雄勝町。「何かの縁」と言えばそれまでだが、雄勝で生きると決断した背景には、2つの根源的な理由がある。


(2017年9月13日掲載)


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