【Beyond 2020(40)】震災ツーリズムが生んだ「to be」への社会変化

東北復興新聞


岩手県北自動車株式会社 副社長付マネジャー 柴田亮

岩手県北自動車株式会社 副社長付マネジャー 柴田亮氏


東京都出身。早稲田大学卒業後、三菱東京UFJ銀行、三菱UFJリサーチ&コンサルティングに勤務。その後、株式会社経営共創基盤で東北地方のバス・旅行会社の経営支援に携わる。東日本大震災後、支援先だった岩手県北バスグループとボランティアバスツアーの企画や、大手企業の復興支援活動のコーディネートなどに奔走。復興庁非常勤政策調査官、岩手大学特任准教授などを経て現職。一般社団法人新興事業創出機構(JEBDA)フェロー。


ー”あれから” 変わったこと・変わらなかったことー

「to do」から「to be」への意識変化

2011年3月11日を境に、多くの個人や企業が、「to do」(何をすべきか)ではなく「to be」(どうあるべきか)を意識し、これまでの規範や枠組みを取り払って行動する姿が目立つようになった。


震災後、当時経営支援に入っていた岩手県北バスは、まだ世間では自粛ムードが覆っていた2011年5月に東北の桜を見にいくツアーを企画し、「行って、見て、応援する」をテーマに首都圏から多くの人が参加した。批判もあったが、現地を元気づけることもでき、旅行に関わる事業者としてのあり方を強く意識できた。


(2018年3月21日掲載)


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