【Beyond 2020(29)】地域志向の「点」を集めて「カタマリ」にする

東北復興新聞


NPO法人wiz 理事 / COO 黒沢惟人

NPO法人wiz 理事 / COO 黒沢惟人氏


岩手県奥州市出身。岩手県立大学卒業後、上京し、CSK(現・SCSK)でシステムエンジニアとして働く。東日本大震災後、NPO法人ETIC.の右腕プログラムを通じてUターン。大船渡市、大槌町、釜石市の復興事業の立ち上げ・運営のマネジメントを経て、2014年4月にUターン仲間とともにNPO法人wizを立ち上げる。県内外の学生を対象にした実践型インターンシップのコーディネート、「地域おこし協力隊」の採用・活動など、県内へのUIターンを促進するためのコーディネート事業を展開。さらに、県内の課題解決などを目的にしたプロジェクトを情報発信と資金調達でサポートするクラウドファンディングサイト「いしわり」を運営。2016年度「新しい東北」復興・創生顕彰に選ばれる。


ー”あれから” 変わったこと・変わっていないことー

地域志向が高まり、ダブルワークやフリーランスが市民権を得た

あの震災から7年近くが経った今、強く実感することは、僕らが活動する岩手県や東北を含めて、全国的に地域志向の人が増えたことだ。東京一極集中や大企業への就職など、これまでの社会の流れや風潮に漠然とした違和感や疑問、不安を感じ、都会から地方に移って起業したり、「地域おこし協力隊」として働いたり、学生が地方企業のインターンに参加したりと、地域との接続が強く、太くなってきている。受け入れる地域側も、外の人たちとつながるための機会やメニューを増やしており、双方が接続しやすい環境が生まれている。同時に、特定の場所や職業にとらわれない2拠点生活やダブルワーク、ノマド、フリーランスといったライフスタイルや働き方が市民権を得つつあるようにもなっている。


(2018年2月25日掲載)


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